favorites of g6dg5z
Re: 小宇宙
Instagramみたいな色の写真。 |
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Reply ばか |
>新しいアート(造酒)
そうか、撮るところまで含めたアートであると標榜すれば酒税法をかいくぐれませんかね。
だめだな、銃刀法で同じことやったらどうなるか考えたらすぐわかった。
その新聞紙に乗つた瓶の底で、氷砂糖のやうな光の粒は、ほんたうに、掬つても掬つても、どこまでも甘いのです。
「ああ、なんだか酔払つて来てしまつたよ。」
「僕もだ。」
オレはかぷかぷわらつたよ。
だから砂糖減らしたっつってんだろ。
Re: むちむち
銀河鉄道に拠る |
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Reply ばか |
・>(BAD END)。
ザネリときたら大したもんだ。痴漢冤罪美人局、カムパネルラの人の良く気の弱いのをいいことに、どっちにしても万円以上もうけるぜ。
・以下いつものラ。
銀河鉄道の夜のような夜
https://www.youtube.com/watch?v=smBdi2rvFiY
・オツベルと象は「ある牛飼いがものがたる」話なので、この牛飼いがうしかい座だとすると、むしろ話全体が銀河鉄道の夜の一部を切り出したものである可能性すらある、などと供述しており〔以降原稿なし〕
そうだ、アカウント、分けよう。 |
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思考の泡 |
ながいのは次からuqb5z7で書くことにしよう。そうしよう。
それにしてもパチモン臭ぷんぷんのID。改めて思った。
こっちのアカウントはタグ一覧もまだすっきりしたまま。こっちでは増やさねえぞ。
以下蛇足。
複数のプロジェクトを並行して進める場合の小技として、「それぞれ違う味のガムを、プロジェクトの数だけ用意し、ガムを噛みわけてプロジェクトごとに頭を切り替える」というのがあるらしい。
人間の思考は嗅覚や味覚に結構左右されるから、そこを突く、ということのようで。
行き詰まってきて味がなくなってきたら、ガムを変えるなり、一旦出して改めて同じのを噛み直すなりすればいい。頭いいなあ。そういうの思いつける人になりたかったよ。
蛇足2。
複数アカウント利用時のブロックとかお気に入りとか非公開とかの挙動を調べて遊んだ時のことをどこかに書いたはずなんだけど見つからなくなってしまった。タグ「sa.yona.la」がうまく機能してないような感じ。
小さな世界を少しだけ泳ぐ * 6/20 |
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exist Reply |
私が与える餌と、私が与えるきれいな水と、私が与えたこのガラスの壁に区切られた小さな世界と、金魚はそれしか知らない。見つめる私の視線を受け止め、それを拒みはせず、この世界はこういうものなのだと、あるとも知れない脳みそで考えて、金魚は見つめる私を見つめ返して来る。
駅から帰ってくると、交差点に違和感があった。信号機が新しくなっている。
交差点に立つ賃貸マンションの隣りにはコンビニと弁当屋が入っていて、どちらもあいかわらず繁盛しているみたいだ。地の利だろう。エントランスの目の前には今僕が渡ろうとしている横断歩道があり、それをこっち向きに渡ってそのまま5分も歩けば駅だ。区画整理が進みつつあるこの街では、相続と売却を繰り返されて細切れになった土地をまたまとめてこんな建物にするのが流行っているようだった。僕はこの土地での仕事が決まって家を探している時に、主に単身者向けのこのマンションでたまたま空きが出ているのを知って、ろくに内見もせずに契約した。
ぼんやり眺めていると車用の信号が黄色になって赤になる。それに合わせて二歩ほど足を踏み出すと、計ったように歩行者用の信号が青に——ならない。
僕は足を止める。同じ向きの車用の信号は青になっている。タクシーが曲がってきて、まだ道を渡ろうとしている老人にクラクションを鳴らす。
信号機と一緒に信号のパターンも変わったのか。慌てて歩道に戻り、周りをよく見ると柱の根元に注意書きが申し訳のように立てかけてある。
これはここにあっても誰も読まないよな。信号を渡る時は向かいの信号機しか見ない。もっとも僕はその信号機もよく確認せずに歩き始めたのだけど、とにかく八つ当たり気味に看板を見ていると、振り返った女性と目が合う。彼女も普段の癖で歩き出したのだろうか、同じ看板を見ていたようだ。ひょっとすると僕につられて歩き出してしまったのかもしれない。
ばつが悪くなって思わず苦笑してしまった僕は、視線を一旦マンションに戻す。同じマンションだったら恥ずかしい。
信号が次に本当に青になったら、それをよく確認するふりをして、彼女の後で歩き出そう。彼女がエントランスに向かったら僕はコンビニに入ることにする。彼女がコンビニに向かうなら真っ直ぐ部屋に戻ろう。このまま集合ポストやエレベーターでまた一緒になっても気まずいし、ストーカーだと思われるとやっかいなことになる。
いや、それなら逆に僕が先にエントランスに向かって、この建物の一室が僕に与えられた世界だということを示しておこうか。僕はたまたま空いていた部屋をとりあえずのつもりで契約したけど、何となくそのままずるずる住み続け、もう何年かになる。相変わらず物はあまり持たないままだし、誰かと同棲を考えるようなところまで関係を深めることもなく、異動願を出すほどこの土地を離れたいわけでもない。
彼女がコンビニに向かうならそれでよし、同じようなタイミングでエントランスに入ってきたらドアを押さえていてあげれば済む。一瞬のことだ。誰も僕のことなどそれほど気にしてはいないはずだ。僕だって家の目の前の信号で今日増えた小さな親近感や違和感にもすぐ慣れてしまい、きっと忘れるだろう。
そんなことを考えながらポケットからキーケースを取り出そうとして、ふと彼女を見ると、また目が合う。彼女はバッグに入れかけた手を自然な動作で止めて、困ったように微笑む。取り出そうとしたのは鍵だろうか財布だろうか。
僕もまた困って同じように笑い、キーケースをじゃり、と彼女に聞こえるように音を立てて握る。信号が青になったのを見てから、普段より大股でエントランスへ歩き出す。
sa.yona.laのごくごく軽微な不整合(?) |
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sa.yona.la |
「存在しないユーザの記事を想定したURLに飛ぶと、飛んだ後のページ左上の『sa.yona.la』へのリンクが、sa.yona.laトップページではなく当該ユーザのトップページになっている。」
「存在するユーザの、存在しない記事」でも似たようなことが起こる。
上記の動作はページほぼ中央の「トップページ」へのリンクも同様。
以下、再現の手順。
1. http://totono.sa.yona.la/20130628 に飛んでみると、「このページは存在しないか、削除されています。」と表示される。
2. その状態で、ページ左上の「sa.yona.la」をクリックすると、http://totono.sa.yona.la に飛び、ページの見かけ上の内容は変わらない。
この状態ではsa.yona.laトップページに直接戻れない。
上記の前者の動作。
(ページ内の他のリンクからなら、段階を踏めばもちろん戻れます。)
3. http://zig5z7.sa.yona.la/999999999 に飛んでみる。この時も存在しない旨のページが表示される。
4. 飛んだ先で、ページ左上の「sa.yona.la」をクリックすると、http://zig5z7.sa.yona.la に飛ぶ。
上記の後者の動作。
なぜこれが不整合に見えるかというと、例えば、
5. http://zig5z7.sa.yona.la/4179 に飛んだ場合、ページ左上には「俺と彼女と彼女の恋。 | zig5z7 | sa.yona.la」と表示される。
6. この状態で左上をカーソルでスリスリしてみると「俺と彼女と彼女の恋。 」「zig5z7」「sa.yona.la」でそれぞれのリンク先が違う。
・俺と彼女と彼女の恋。
→ http://zig5z7.sa.yona.la/4179 へのリンク
・zig5z7
→ http://zig5z7.sa.yona.la/ へのリンク
・sa.yona.la
→ http://sa.yona.la/ へのリンク
ページ左上でのリンク先は「記事単体 | ユーザ別トップ | sa.yona.laトップ」になっているのが「正常」だと思われるが、記事やユーザが存在しない場合はsa.yona.laのみが表示され、それが意味するであろうURLが「通常」と違う。
http://sa.yona.la/help などではページ左上に「sa.yona.la」だけがあってもトップに飛べるせいもある。
今さら誰も気にしてないと思いますが気がついたので一応書いておきます。あくまで不整合であって「不具合」というほどのものでもないですけど。
これは「存在しないページにわざと飛ばす」を思いついたオレが悪いです。すみません。
以下蛇足。
上記では http://zig5z7.sa.yona.la/999999999 に飛びましたが、これを1桁増やして http://zig5z7.sa.yona.la/9999999999 とすると500エラーが出てびっくりします。
この状態でも同じような現象は起こりますが、サイトやページ自体が止まったりはしませんのでとりあえず安心。いくらなんでもそこまで書けないし。
俺と彼女と彼女の恋。 |
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exist outtakes ととの。 |
「バイバイなの」
交差点の向こう、四角い窓枠で外界から切り取られた彼女に前の面影はなかったのに、俺には、彼女が彼女であるとわかった。
彼女と付き合い始めてから、あと9日で丸3年になる。と言っても、その関係はひと月も保たずに一旦別れてしまったので、今では彼女は僕の心の中にいるだけだ。そう思っていた。
考えてみれば彼女は何にでもアイスクリームを浮かせるのが好きだったのかもしれない。そんな描写を心の中で試したことはないけど、アイスコーヒー、コカコーラ、アイスティー、メロンソーダ、抹茶やトマトジュースにまで。
信号待ちで偶然見かけた彼女の声は、道に隔てられ、さらに窓にも遮られて全く聞こえない。彼女は俺に気付いていない。
でも今はそれでいい。俺は彼女でなく彼女の方を選んだのだから。
「どうかしたの?」
隣で俺の手を握る彼女が、俺の顔をのぞき込んで言う。俺は彼女と眼を合わせることができなくなる。
「何よ。かわいい子でもいたの?」
彼女は追及を緩めない。
「いや、彼女、お揃いのヘアピンしてる。猫の。」
「彼女ってドノジョよ。そんな子はいないの、いい? あなたは私のことだけ見ててくれればいいの。」
彼女は握った手を解いたと思ったら俺の指の間に彼女の指を強く割り込ませてくる。
「ほら、行くわよ。信号変わっちゃうじゃない。」
彼女は新しいヒロインを見つけたんだろうか。きっとそうなんだろう。彼女の正面に座っているヒロインであろう彼女はトマトジュースを飲み干して、彼女のアイスをひと匙すくって食べている。彼女は上気しているはずだ。今の俺にはそれがわかる。それを彼女もわかっていて、彼女がそれを止めることができないことも。
彼女、シンユウなの、と彼女はあの時言った。そして俺は彼女でなく彼女を選び、彼女の涙と、別の彼女の別の意味での涙を見て、今この交差点で彼女と彼女と共にいる。
ただそれは今の俺しか知らないことで、彼女に説明するのは無理だし、彼女に説明するのは野暮というものだ。
彼女に説明するために喫茶店に入るのはもっと無理だ。彼女は、彼女よりも彼女よりも、このことを知り得ないだろう。彼女は俺と会ったことがなく、今ここで会うことにもなっていない。
俺の手を引く彼女の手を握り返して交差点を渡り始める瞬間、彼女と眼が合う。俺は彼女に笑いかけて、彼女は訝しげな視線を返す。彼女は正面を向いたままだ。彼女も。
でも、彼女も彼女も、そして多分彼女も、フレームの中だけの存在でないことが俺にはわかるし、少なくとも彼女は自分の恋を食べて生きていることもわかった。今はそれでいいと思えるようになったのも、きっと彼女のおかげなんだろう。
彼の町の夏の祭りの公園のシアンかぶりの夕べの記憶 |
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ばか |
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ATOK先生大憤怒の五七五七七。
はがない風に略すと、ノノノーノ・ノーノノ。
ノ率7/31=22.6%。
まだ増やせないか。
世の鵜の胃の腑の差 ←ノ率44%強。音読してとりあえず意味が通る状態のまま5割以上になることはほぼあり得ないので限界は近い。
タイトルの五七五七七から3つ増やしても3割いかないのか、きちーな。六八六八八にするわけにもいかないし。
木の根の死(木の芽の、木の葉の)
目の絵の
火の気の、火の粉の、は厳しいか
手の毛の(身の毛の、は厳しいか)
津の地の(津の出の)
蚊の血の(厳しいか。吸った分)
屁の音の
魔の日の
柄、尾、苦、酢、瀬、他、田、戸、名、荷、野、歯、葉、日、麩、帆、間、実、無、藻、喪、矢、湯、夜、利、李、和、輪、蛾、画、魏、具、碁、呉、座、字、痔、図、度、場、武、部、
こんなの誰か絶対やってるんですが探し方がわからない。図書館か。
以下蛇足。
「ごーしちご」だと五七五が出ません(iOS 9.3.2)。
ゴナナゴにしないといけないみたい。なんか気持ち悪い。4音だからだろうか。
ゴシチゴでも出ないんだよなあ。
シチシチは出ない。ナナナナだと出る時は出る。へえ、あんたもナナっていうんだ
以下出オチ。
土を食み、たゆたう者 * 6/19 |
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exist Reply |
外から見える私たちは、窓枠で切り取られてふたりきり、小さな水槽に入れられた魚のように見えるだろうか。区切られた世界にふたりだけで、誰も私たちを指差さず、私たちの存在を知りもしない、そんな世界。
溶けないこのアイスと同じように、一途な私の想いは、溶けてもコーヒーにはきちんと混ざらないのと同じに、どこにも行けず、何にもなれず、私の胸の中でただふくらみ続けている。
「マスター。これ、美味しいんですかね。」
私がつまんでいるのは魚の餌だ。
「ん? ああ、お腹すいたの? 食べてみてもいいよ。お勧めはしないけど。お砂糖とミルクはお使いですか。」
マスターはゴブレットを磨きながら、真顔でそんなことを言う。
「いえ、いいですよ。だってこれ土とか砂みたいじゃないですか。」
「ブラックがお好みでしたか。」
「そうじゃなくて。いつもぱくぱく美味しそうに食べてるよなあって思って。」
「あまり量をやらないでくれよ。食べすぎたり溶け残ったり、ろくなことないから。」
マスターの手がゴブレットからタンブラーに移ったのをきっかけに、私は餌を注意深く量って水槽に落としていく。
「その水槽はそいつらの街であり寝室であり、風呂であり食堂でありトイレでもあるからね。」
「後半の話は、お客様がいらっしゃったら止めてくださいね。」
そんな風にデリカシーがないから離婚になっちゃうんですよ、という軽口はまだ叩けない。
しばらく前に、何だか最近元気がないなと思ったことはあったが、マスターはどうやらその頃に離婚していたらしい。私が先週、テーブル席を片付けていた時、カウンターの中の手が止まる気配を背中で感じた。
話題を出した常連のお客様は私がそのことをとっくに知っていると思っていらしたのだろうか、それとも知らないと見て、あえて軽い触媒の役を買って出たのか。私は普段、この店では聴覚を半分閉じて、お客様の会話を全部は聞かないようにしている。でもあの時は私の手も止まりかけた。
マスターはそれに気付いただろうか。動揺の理由まで気付いただろうか。本当の理由は私も自分ではわかっていないのかもしれない。
「コーヒーも、よく考えると泥水みたいなものですね。」
磨かれたタンブラーを見て私は言う。さっきお帰りのお二人、コーヒーフロートの方のお客様にお出ししたグラスだ。
「失礼だな。」
マスターが笑う。
「水清ければ魚棲まずって言うだろう。この店だって結構淀んでるし、そういうのも必要なんだよ。」
私たちは父娘と見るには顔立ちが全く似ておらず、夫婦にしては歳が違いすぎ、多少の冗談を言い合えるようになってきてはいるものの、いつ誰がどこからどう見てもやっぱりただの店主と店員で、さっきのお二人が窓枠に収まる姿はその後ろに華やぐ街を写したようだった。
「マスター、お客様がいない間にちょっと練習させてください。ゴブレット使いたいんですけど。」
「いいよ。今日はそっち側で見ててみよう。」
「濃い方の水出しも使っていいですか。」
そう言いながら入れ替わりにカウンターに入って手を洗い、ブランデーと生クリームを準備する私に、マスターがまた笑う。
「店主に昼間から飲ませる気か? そんなんじゃ、もらい手がいなくなるよ。」
「メニューに載ってるじゃないですか。泥水と気違い水、お混ぜします。」
「後半みたいな言い方は、お客様がいらっしゃったら止めてくださいね。メニューの名前で言うように。じゃあ、もらおうかな。」
じゃあ、もらってくださいよ、とはまだ言えない。言った方がいいのかどうかもまだわからない。
私は黙ったまま夏の午後の窓枠を横目に、澄んだ闇と憂いを静かに混ぜ、不透明に明るい幕で覆う。バーだったら振ってしまうのだろうか。それともこれ以上触れないままの方がいいのだろうか。
「いいと思うよ。上手くなったね。」
味見をして微笑むマスターが、ゴブレットをコースターごとゆっくりこちらに滑らせる。白と黒の境目は傾けられたグラスの壁で溶け合い、カウンターに置かれた後もすこしだけ土の色に揺れている。
同じ色が唇に乗ったマスターに、私は紙ナプキンを差し出す。マスターの唇が触れていない側から味見をして、それでもマスターと同じ色になった唇をもう1枚の紙ナプキンで押さえ、ゴブレットの縁を軽くなぞった親指を拭う。
アイスが割れた日 * 6/18 |
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exist |
最後のひと口を落とし掛けて、僕は慌ててそれを舌の先に受け止めた。溶け垂れた青い雫が肘まで滴って、僕のジーンズにぽつんと染みになった。
「なあ、アイス食うか?」
突然のように、買い出しのついでのように訊いた僕に、友人はおうむ返しで訊き返す。
「アイス?」
僕は念を押す。
「アイス。」
「アイス?」
「アイス。」
いいな、と友人は言って、僕ははやる心を抑えながら保冷ケースに近づいてアイスを選び始める。
この町のスーパーは地元より大きく、昔よく食べていたアイスももちろん揃えてあったけど、実家を出てからはこの手のものを買うことはほとんどなくなっていた。寮の冷凍庫からバケツのような大きさのアイス(自分の名前が書いてある)を出して掘り進むのがあまり好きではないせいもある。ここではこれはどうせ自分で全部食べるのだからとスプーンを直に突っ込んでいるのを女の先輩に見られた時、からかうようなその視線に、僕に女の子っぽい名前をつけた父を恨んだものだ。
実家でいつも食べていたチョコチップ入りのバニラアイスをカゴに入れ、何の気なしに隣のケースに目をやると、やはり昔よく食べていた水色の氷菓子を見つけた。ひとつ取り出して友人に見せる。ふたりが会ってまだ日が浅いころ、このシャーベットって都庁みたいだと言ったら友人はすこし考えてから、ああ、と笑ったのを覚えている。
「帰り道で溶けるよ。」
「食いながら帰ればいいだろ。」
ぶっきら棒で行儀の悪い答えに苦笑する友人と会計を済ませて、僕らはスーパーを出る。袋を破ってアイスを割り、ひとつを友人に渡す。
こういうことをしなくなったのはいつ頃からだろうか。小学生も高学年になると男女間では多少ぎこちなくなり始めるものだし、女性同士でも中学生くらいからは周りの目が気になるらしい。
後輩とアイス(コカコーラの瓶のような形のものだった)を分け合ったら女生徒たちの間でしばらく噂になったことを思い出す。女子力なんて言葉はまだない頃だったが、僕には男子力のようなものはあったようだ。
「サークルの連中に、週末は友達を部屋に泊めて自分は原稿を書き友達のほうはゲームで夜を明かしていると言ったら呆れられたよ。どっちからも襲わないのかって。」
どっちが襲う側だと思ってるんだろうな、と困ったように笑う友人はなぜかすこし恥ずかしそうにも見える。僕は小さい頃から背が高く、髪はショートで、胸もなかった。それは友人もそうだったらしい。
並んで歩きながら、誰かがこれを見たら今も男っ気のないふたりが買い食いしてるように見えるんだろうかと思う。アイスはかじられる間にもどんどん溶けていき、ふたりの手や指を汚す。それを舐めながら僕は棒に残った最後のひとかけらを急いで、焼き鳥でもかじるようにむしり取る。
「こんなだからふたりともモテないのかな。」
「これでも女子校ではモテた方なんだけど。お前はネットゲームで男と間違えられたって言ってたよな。」
「ネットの一人称はボクかオレくらいでちょうどいいんだよ。」
「お前、普段からそうだろ。」
「普段からひとのことをお前とか言う女の子に言われたくない。」
そう答えた僕はアイスの棒をくわえて一歩前に出る。ひと月前よりずいぶん短くなった影と影が、一瞬重なる。
買い物へ出るよう水を向けたのは僕で、アイスに名前を書かずに友人の部屋の冷凍庫に入れておきたくなったのも僕だ。そしておまけのように見つけたシャーベットに、小さく願を掛けて割ると、きれいにふたつになった。
うまく割れても割れなくても、友人の利き手に近い側の手にあるほうを渡すことは買う前から決めていたし、実際そうした。友人は僕がアイスをうまく割れるかどうか気にしていただろうか。どちらを渡すか気にしていただろうか。
緩んだアイスの最後のひと口をごくんと飲み終えた友人は、肘まで伝った青い滴を気にしながら、僕の真似をして棒をくわえ、僕の真似をして一歩前に出る。ふたりが並ぶと、影はまた離れる。
部屋に帰ったら友人はまた原稿の続きに取りかかるのだろう。やれ入稿だとか早割だとか、この時期ならではらしい単語がたびたび出てくる。僕のくわえたアイスの棒はすっかり温くなっているけれど、舌はまだ青く冷えていて、すこしだけ痺れたままだ。
シンクの下の扉を開けようとして引っかけた痕がどう見てもためらい傷。 |
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中途半端に恥ずかしい。
なんだこれ — 好きで働くのがキライな訳じゃない |
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Quote |
http://www.freem.ne.jp/win/game/11108
http://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/shumatsu/1004509.html
本作の特徴的なゲームシステムは、ハイエクに設定されている“労働意欲”というパラメーターだ。ゲームスタート時には365日分(1年分)の労働意欲があるが、1日働くごとに1日分減っていく。つまり、ハイエクが真面目に働こうとすると、3年間のうち1年間しか働けないのだ。
このパラメータのため、自分が一切働かなくても、会社の従業員に働いてもらうことで上手く商売が回るような仕組みを作り上げることが、本作において最も重要な要素となってくる。第639回:“働かない”ことに全力を尽くす!ニートな経営SLG「好きで働くのがキライな訳じゃない」 - 週末ゲーム - 窓の杜
すげえ。働いたら負け。
うちのリモコン用iPhoneでたまに出るダイアログ。 |
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手間のかかることを |
うるせえ、よけいなお世話だ。
お前は今や現役を退いて、もうただのリモコンなんだから、そういうの気にしなくていいの。
このiPhoneは、
・リモコンなので、ロックはしていない
・リモコンなので、電源やWi-Fiには繋ぎっぱなし
・iPhoneなので、いざという時にはiCloudにつなげて最低限の情報だけは引っぱりだせるようにしておきたい
うん、ダイアログが出るのは、オレの使い方のせいだね。
Re: http://q7ny3v.sa.yona.la/2461
お遍路さんモチーフのループもの、という舞台を思いつきましたがその先が書け ない。 |
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Reply 思考の泡 ばか |
すべてが赦されるまで回り続ける。すべてが赦されるまで過去を変え続ける。歩き続ける。
が、ある地点での過去を変えたことで、地点ごとの現在や未来が違ってきてしまい、その整合性が取れないとすべて赦されたことにはならない、的なRPG。
条件が整った時点でエンディングに入るので、システム上、いわゆるラスボス戦みたいなものがないのがポイント。
リオンをどこで拾って「その後の道中のどこで一旦置いてきたまま一周巡ってくるか」等も、当然、各地点での未来に響きます。
地点ごとのフラグが「これは立ってる、これは立ってない、1、0、0、1、1、……00101101101」みたいにあらかじめ決められた条件に合致してからそのまま1周してきた時点でエンディングに飛びます。もちろん最後の周回でも、状況を変えたくなるようなイベント満載。
……デバッガ絶望待ったなし。
タイトルは「終わりなき旅/I Still Haven't Found What I'm Looking For」。
Re: 暑くなればアイスが溶ける(直球)
http://zig5z7.sa.yona.la/4171 |
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Reply 脊髄反射 ばか |
ラーメンズ 風と桶に関するいくつかの考察
Re: 暑い
賽銭箱に変顔ウッディでも潜ませればいいんじゃないですかね |
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Reply ばか タイトルで全部言っちゃった 変態‼変態‼変態‼変態‼ |
以下ばかでもない。
下段左が被写界深度で風と動きを感じて技ありですばらしいのです。
メーカーサイトの紹介画像でこれをやったら多分怒られるんだろうとは思うんですけど、これはこの風景を(もっと言えば、この一瞬を)愛でて切り取る写真だからこの方が絶対いいのです。ぜぇはぁ。
この瞬間は暑さとかどうでもいいわ多分。でも実際に暑くないとこの画は成立しない。境内を吹き抜ける一陣の風。蝉の声。逆光フレア。イケボなモノローグ。飛び散る万札。続きはCMのあと。
以下さらに蛇足。
これ、マトリックスみたいなやつに応用できないだろうか。多少気が遠くなるけど。
なんなら音もそうしてもいい。ずいぶん気が遠くなるけど。
「ティンとくる/きた」という言い回しのティンときた感。 |
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Reply 変態‼変態‼変態‼変態‼ |
触れた音っぽくもありそのものっぽくもあり、すごいな、と思います。
って調べたら元は滑舌と聞き違いが由来なのかよ。
琴線が奏でる音、食指が伸びる音は、オレの中ではドレミファインバータっぽい。あるいは仮装大賞の点数のあれ。
アイスを買って帰りたくなる季節ほど、帰り道でそのアイスが融ける。 |
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タイトルで全部言っちゃった ばか |
重々しく言うと格言っぽいかと思ったけどあんまりそうでもなかった。
あーこれはさすがに辞めてもらった方がいいかな……と思うようになってきては いた。 |
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思考の泡 |
理由はひとつ、あれだけセコいことをやってる人が給料半額カットとか全額カットとか言い始めてまで続投にこだわるのは、「そういう彼にとって」給料を大幅に上回るメリットがまだあるとしか思えないから。
なんつうか、集合住宅の共有スペースを無断で占有しておいて問題になると金や菓子折りで後から我が物にしようとするような住人なら、要らない、のような感じ。
政治ってプロレスだなあ、と思う。プロレス好きな方すみませんね。